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大暴れ五十三次 (1963)

江戸の名物男は義賊、鼠小僧の次郎吉(北大路欣也)。盗みはすれど非道はせず。盗んだ金はすべて貧しい人々にわけ与え、江戸っ子仲間の憧れの的となっていた。だが有名になればニセ者が横行するのは世の習いで、殺人強盗の汚名を着せられた次郎吉は岡っ引きの十手に追われ、吉原のとある料亭に逃げ込んだ。その一室で大盤振る舞いをしていたのは北町奉行所近江雅楽頭の長男、銀八郎(松方弘樹)。「ニセ者を捕まえねえことには男がすたる」と言い切る次郎吉に「まず江戸を離れろ」と言って逃がしてやる。恋人や子分に別れを告げ、東海道を行く次郎吉は、箱根の関所で役人に追われ山中に逃げ込む。そこで関所破りで追われる銀八郎と再会する。銀八郎は、遊興三昧で父の怒りを買い、勘当されたのだった。旅はきまぐれ足まかせ。すっかり意気投合した若い二人は弥次サン、喜多サンと名を改め、珍道中が始まった。